インボイスでせどりが終わる5つの理由とは?

ルカスです。

少し前にAmazonセラーセントラルトップにこんな通知がされました。

 ↓

だいぶ前からせどり業界で言われていた「インボイス制度」ですね。

このやべぇインボイス制度についてのお問い合わせも増えてきたので、どのようにやべぇ制度なのか?

を解説していこうと思います。

ほんとにやべぇので(笑)

インボイスとはなんなのか?

そもそもインボイス制度とはなんぞや?という方もいるでしょうし、簡単に説明しますと、

今現在僕らがネット通販(Amazon、メルカリ、ヤフオク等)で物を売るときには消費税込みの価格で販売しています。

仮に1000円で商品を販売したとしたら、感覚としては商品の値段が1000円と思っているかもしれませんが、税制的には商品価格900円+消費税100円=1000円となります。

つまり内税とも言えるし、消費税込み、の価格で販売しているとも言えるし、お客から消費税を徴収している(預かっている)とも言えます。

あなたにその感覚がなくても、実際にはそうなっています。

そして、

年商(年間売上であって利益ではない)が1000万以上あれば課税業者となりお客から徴収した(預かった)消費税を払う必要があります。

年商が1000万未満なら免税業者となり、お客から消費税を徴収している(預かっている)にも関わらず、消費税を払う必要がないためいわば「消費税丸儲け状態」となっていました。

ここまでついてこれてますか??(笑)

このように「課税業者」か「免税業者」かで消費税に対する意識は大きく変わってくるのです。

最終的に消費税を払わなければいけない課税業者なら消費税への意識は強くならざるを得ないわけです。(自分のお金にはならないし、消費税は赤字でも払わなくてはいけない地獄のような税ですし)

逆に消費税を払う必要がない免税業者は「消費税?そんなもん知らんわ」状態だったわけです。

が、

が、、

が、、、

その自体が大きく変わってしまうのがインボイス制度です。

課税業者の消費税支払いの仕組みとは?

年商1000万以上になると課税業者になり、消費税を払わなければいけません。

消費税の支払いの仕組みは「あなたが受け取った消費税ーあなたが支払った消費税」になります。

具体的に言うなら「あなたが売った商品の消費税ーあなたが買った商品の消費税」ということです。

例えばあなたが2000円で商品を販売したなら、あなたがお客から「徴収した消費税」は200円です。商品代金1800円+消費税200円=2000円ということです。

そして2000円で販売した商品を仕入れる際に1000円かかったとします。そのときあなたは商品代金900円+消費税100円=1000円の支払いをしているのです。

繰り返しになりますが、あなたに「消費税のやり取りをしている意識」があろうがなかろうが、税制的にはそうなっています。

つまり、こういうこと。

  • 売ったときに「徴収した」消費税が200円
  • 仕入れたときに「支払った」消費税が100円
  • 200円(徴収した消費税額)ー100円(支払った消費税額)=100円
  • 差し引き100円を確定申告時に支払う

ということです。

が、

が、、

が、、、

インボイス制度がスタートする令和5年10月1日からはこうはいきません。

今までは「あなたが徴収した消費税ーあなたが支払った消費税」を納税すればよかったのですが、インボイス制度がスタートすると

  • あなたが徴収した消費税ーインボイス登録事業者が発行した適格請求書に記載された消費税額

の納税をしなければいけません。

つまり今後は「適格請求書がなければ仕入れ時の消費税は払い損になる」ということ。

いいですか?

令和5年10月以降は「あなたの仕入れ時の消費税が払い損になる可能性がある」ということです。

あなたは仕入れ時に間違いなく消費税を払うのに、あなたの支払った消費税額は無意味になると考えたら恐ろしくなりませんか?

僕は死ぬほど恐ろしいですが(笑)

では、その「払い損パターン」はどんな場合なのか?

免税業者から仕入れると適格請求書を発行できないので消費税を払い損になる。

結論から言いますと、免税業者からの仕入れは令和5年10月以降はただのリスクにしかなりません。

免税業者とは売上1000万以下で消費税納税義務のない人のことです。

消費税丸儲けの人ですね。

なぜ免税業者から仕入れるとただのリスクにしかならないのか?

それは免税業者はインボイス制度上では適格請求書を発行できないので、消費税が払い損になるからです。

商品を1000円で買い、2000円で売ったときのインボイス対応業者(課税業者であり適格請求書発行可能な業者)とインボイス非対応業者(免税業者であり適格請求書発行不可能な人)との違いをみてみると

インボイス対応業者(課税業者・適格請求書発行可能業者)の場合の消費税納税シミュレーション

  • 200円(徴収した消費税額)ー100円(適格請求書に記載の消費税額)=100円(確定申告時の納税額)

それに対し、インボイス非対応業者(免税業者・適格請求書発行不可能業者)の場合は

  • 200円(徴収した消費税)ー0円(適格請求書自体が発行できないため)=200円(確定申告の納税額)

こんな違いがあるわけです。

これで免税業者から仕入れる人いますか?ってこと。

令和5年10月以降は免税業者から仕入れる最低限のラインは

  • 課税業者(適格請求書発行可能業者)よりも10%以上安い
  • この世でその人からしか手に入らない

ぐらいでしょうか?

正直、各種税制的な手間を考えると10%安いぐらいでは面倒で仕入れることはないでしょうね。

かと言って課税業者よりも15%以上も安くするとさすがに免税業者も利益が出ないでしょう。

駆け足で説明させていただきましたが、理解できましたか?

これがインボイスのおおまかな概要で、せどりにどのような影響があるのか?はここからになります。

免税業者から買う人はいなくなるので免税業者自体がいなくなる。

インボイス制度について解説してきたので、次はインボイス制度がせどりに与える影響についてです。

インボイスが始まると免税業者は適格請求書を発行することができません。(適格請求書は課税業者しか発行できない)

仕入れをするときに適格請求書がなければ消費税を払い損になるため、仕入れ対象から外れてしまう。

となると、次に何が起こるのか?というと

  • 免税業者から仕入れる人がいなくなる(限りなくゼロになっても不思議じゃない)
  • 免税業者でいると稼げなくなる
  • 仕方なく課税業者になって、消費税を払うことになってでも適格請求書を発行するしかない

という流れになるのはほぼ必然でしょう。

もうね、売上が1000万以上だろうが以下だろうが免税業者でいると稼げなくなるように制度改正されてしまってるんですよ。

今までは売上1000万超えなければ消費税は丸儲けでしたが、今後は売上1000万以下、利益はもっと少ないにも関わらず消費税の支払い義務まで発生するようになります。

それが嫌なら?

それが嫌なら免税業者のままでいるしかありません。

が、あなたも消費税を払い損にはなりたくないでしょう?

あなたも払い損は嫌なのだから他人も同じく嫌なわけです。

今後はせどりとか転売ではなく、「本当に家の不用品を処分するだけ」ならともかく、ビジネスとして安定して稼ごうとするなら売上が少なくても課税業者になるしか選択肢がありません。

このように免税業者が存在できないということは、とりあえず小遣い稼ぎでやってみよう、的な気軽にせどりをスタートすることができないことにもつながるでしょうね。

僕も最初は元手1万円でここまでやってきたわけですし、とりあえずスタートすることすらもできないのは非常に厳しいことだと思います。

免税業者からの仕入れもできなくなる

あなたが免税業者のままでいれば、あなたから買うだけ消費税の払い損になるのであなたから買う人はいなくなる。

だから免税業者から課税業者にならなきゃいけない。

ここまでは今解説してきたとおりです。

これは裏を返せば、あなたも免税業者からの仕入れができなくなるということです。

相手が明らかに課税業者の場合は問題ないでしょう。(後述する問題はありますが)

適格請求書は「課税業者は発行しなければいけない」ので、相手が課税業者なら必ず発行してくれるはずだからです。

しかし、ヤフオクやメルカリやAmazonなどのネット通販で商品を仕入れる場合は今商品を買おうとしている相手が「課税業者」なのか「免税業者」なのかなんて見分けがつきません。

各種ネット通販でひと目で判別できるシステムになれば別ですが、Amazonはともかくヤフオクとメルカリは微妙ですね。

特にメルカリは建前としては業者排除の方針ですし、明らかに業者しか必要としない可能性が高い適格請求書の発行システムを整えるのか?という疑問もあります。

そうなると出品者が課税業者なのか免税業者なのかいちいち確認しないと仕入れができません。

メルカリは早いもの勝ちのシステムですし、そんなのいちいち確認している余裕などないこともあるでしょう。

このような理由から「あなたも課税業者にならないと売れなくなる」し「あなたも課税業者からしか仕入れができない」のです。

もう免税業者は厳しいでしょうね。残念ながら。

インボイスが始まると買い占め&迷惑系転売ができなくなる?

ここまではインボイスの直接的な影響についてお話しました。

次は間接的に予想される影響についてです。

まず僕の予想では「買い占め」や「迷惑系転売」ができなくなるのではないかと思います。

僕はこういうのが大嫌いなので大歓迎ですが(笑)

なぜ買い占めや迷惑系転売ができなくなるのかというと、繰り返しになりますが、課税業者から仕入れて適格請求書を発行してもらわないとあなたが支払った消費税は払い損になります。

そして、課税業者は購入者から求められれば適格請求書の発行義務があります。つまり「適格請求書がほしい」と客に言われれば拒否はできないということです。

ここが問題になります。

拒否できないのは「適格請求書の発行」であり、適格請求書の発行は「商品を販売したあとに発行するもの」になります。

なので

販売自体を拒否する可能性は十分に考えられるわけです。

そもそも一般の人は例えば品薄で話題のPS5を購入するときにも、適格請求書の発行など求めません。

転売もしないし、経費計上もしないのでそもそも必要ないですから。

が、転売を定期的にしていて経費計上するときには絶対に適格請求書は必要になります。

つまり「適格請求書がほしい=転売目的」ということになります。(例外はあるでしょうが)

それも1個しか買わないなら普通に適格請求書をくれるかもしれませんが、5個、10個と買い占めたり、他人に迷惑を掛けると店側が判断すれば適格請求書の発行は拒否できないので、商品の販売自体を拒否する可能性は十分に考えられると思います。

最も簡単に転売ヤーをあぶり出せますからね(笑)

しかもSNS等で「適格請求書を要求している買い占め転売ヤーに売るなよ」的なことを言われるのも目に見えていますし。

今までは店側も「転売ヤーだとはわからなかった」とすっとぼけて転売ヤーに売ることもできたかもしれませんが、適格請求書を請求する一般人は数少ないでしょうし、今後はそういった言い訳も通りにくくなるでしょう。

こういった世間に迷惑を掛けて何が悪いの?的なクソ転売ヤーは滅びる日も近いと思っています。

あなたがもしそういった転売をしているなら、さっさと稼ぎ方変えてください(笑)

あ、もしくはそもそも確定申告をしていない(無申告)なら適格請求書なんて必要ないですね(笑)

確実にやべー奴ですが(笑)

Amazonは将来的に課税業者以外は出品不可になる?

僕の予想ではAmazonに限っては将来的には課税業者以外は出品不可になると思っています。

というのもこれです。

 ↓

「現在はAmazonでの販売をするにあたり登録は必須ではありません。」

「現在は」

「ゲンザイハ」

「げんざいは」

現在はだからね?わざわざ「現在は」と書いているということは将来的に出品を禁じる可能性は十分にあります。

出品禁止にされなくても課税業者が売れやすくなるシステムに変更される等のことはありえる話です。

この点はメルカリはやらないでしょうね。そもそも不用品処分する一般人を優遇し業者排除しているのに課税業者以外はダメ!なんてやったら矛盾しまくりですし(笑)

ヤフオクはストア限定で課税業者になることが求められるかもしれません。

いずれにせよ課税業者にならなければ売れないので同じですが(笑)

Amazonの複アカ野郎は全滅するだろうね

インボイスの数少ないメリットとしては、Amazonの複アカ野郎は全滅すると睨んでいます。

ザマーみやがれ(笑)

というのも、適格請求書の発行には税務署への届け出後に与えられる「登録番号」が必須だからです。

Amazonのアカウントごとに法人を別にしているなら全滅はしないでしょうが、バーチャルオフィス等でうまいことAmazonの監視の目をくぐり抜けて複アカ運営しているやつは「登録番号」が同じなのでバレます(笑)

もちろん奴らも馬鹿じゃないので2つのアカウントに同じ登録番号を記載するわけはないでしょう。

が、1つのアカウントを廃棄することを迫られるのは間違いありません。

Amazonから疑いをかけられればダブルでアカウント停止もありえるかもしれません。

1つのアカウントを課税業者として登録して、もう1つのアカウントを免税業者として登録するのはどうなんでしょうね?

やはり「課税業者は適格請求書の発行をしなければいけない」のだからこれは違法というかルール違反になるのでしょうか?

いずれにせよ複アカ運営はほとんどが終わりを迎えると思っていいでしょう。

結局インボイスってせどりにとっていいことあるの?

ここ、疑問だと思います。

ここまで悪いことしかほとんんど書いてませんし(笑)

結論としては「いいことはほぼない」ということになります。

いいことはAmazonの複アカ野郎が死ぬ、ライバルが引退することによって売上アップの可能性がある?ぐらいでしょうかね。

せどらーにも「課税業者」の人もいれば「免税業者」の人もいるでしょう。

課税業者の人は免税業者ほど大きな影響はありませんが、適格請求書の発行作業の手間が増えますし、仕入れ先が適格請求書発行可能なのかを確認しなければいけません。

もし適格請求書発行不可の人からの仕入れが多い人はノウハウを変えなければ死にます。仕入れ先が課税業者であり本来適格請求書の発行義務があっても、転売憎しで販売拒否されたら終わります。そこまでいかなくても膨大な手間が増えることは確実です。

免税業者はもっと悲惨です。

今までは丸儲けだった消費税を納税する代わりに売れ行きをキープするか、消費税は丸儲けのままにする代わりに売上が目も当てられないほど下がるリスクを受け入れるかを決めなければいけません。

ウハウハなのは国だけでしょうか?

今まで消費税丸儲けだった免税業者を実質的に廃業状態に追い込み、課税業者にすることによって税収アップでしょうかね。

廃業した人は職を失い生活保護申請で税金がマイナスにならなければいいですね。ほんとバカなことをしてくれたと思います。

しかし残念ながらインボイスは廃止にはならないでしょう。

世の中少なく見積もっても90%以上はサラリーマンでしょうし、彼らにはインボイスは関係ありません。(事務員の人は仕事が増えるかぁ)

むしろ「免税業者が消費税を丸儲けしていたのがおかしい!払わせろ!」という流れになるでしょうね。残念ながら。

彼らが消費税を納めることになろうが丸儲けだろうが別に他人の人生ですし違法でもないし関係ないはずですが、免税業者の丸儲けを阻止したいみたいな流れは止められないと思います。

インボイス開始までに対策をしないと死ぬぞ

ここまでインボイスのやばさについて解説してきました。

インボイス開始までにちゃんとした対策をしなければ死にますよ、マジで(笑)

この記事を読んでも「どうやって対策していいかわからないよ」という場合は以下フォームからお問い合わせくれれば対応しますよー。

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